もっと民間活力を引出す施策を

新年、明けましておめでとうございます。
本年も、ウィープロジェクトをよろしくお願い申し上げます。

昨年は日本の政権交代というエポックがありましたが、新政権誕生後すでに4カ月が経過し、新しい国づくりが動き出しました。
鳩山政権は、政権交代と同時に、官僚主導から政治主導へと大きくギアチェンジをしました。

その具体的な展開としては、予算編成における事業仕分作業を公開し、テレビでも放映され、これを見た多くの国民は、開かれた「民主党政治」を実感したことでしょう。

大きな政策転換として「コンクリートから人へ」を軸に、格差社会の是正や子育て支援を国が行い、少子高齢化社会の進行に楔を打ったことは注目すべき所です。また、無駄を削り、本当に必要なところに国のお金を回すことは、大いに歓迎すべきことだと思います。
ただ、一つだけ国民にとって気がかりなことは、自分たちの生活や将来に押し寄せる不安をぬぐい去ることが出来ないことです。
その一方では、マスコミも不景気や雇用不安をあおりがちな側面が見えますので、一層負の連鎖を引き起こしているように見えます。

基本的に、官僚主導から政治主導への転換は歓迎すべきことですが、かといって政治主導に頼り過ぎてはいけません。
今までが、あまりにも官僚や行政が主導的な形で国民を動かしすぎてきたために、いつの間にか国民も「政治がどうにかしてくれるだろう」という『受動的人間』を多く育成してしまったのではないでしょうか。

そこで、新政権に望むことは、今まで行政やその外郭団体(天下り団体)が分担している仕事を、もっと民間に任せるか開放することです。
それによって、就労機会が増せば、全国の就労人口は倍増するのではないでしょうか。
政府がいくらお金をばら撒いても一時的な消費に終わってしまい、決して就労機会を増やすことにはなりません。
今、国民は、将来の生活に不安を持っているのでお金は使いません。
モノが動くことによって人が動き、お金も動くのです。
もちろん、証券市場や不動産市場に、外国人投資家を参入しやすくすることも必要です。

たとえば、海外から外国人が日本を訪れやすくするため、外国人旅行者を優遇する国内交通運賃体系を工夫することで、日本の観光事業も活性化し、観光地にお金が落ちる機会が急増すれば、それは国民にも還元されることになります。

まず是非考えて頂きたいのは、規制緩和により民間活力を引き起こし、民間の創造的な活動を引き起こす道筋です。
日本人の創意工夫力の高さは、戦後の日本の発展が十分証明しています。
規制ばかりの締め付け社会では、その持ち前の創意工夫力も萎縮していきます。
基本的に、政治家は国民を代表する「代議士」。
民意も、もはや成熟し、自己責任の下で『あまり細かく縛らず、もっとやらせてほしい』というのが多数派ではないでしょうか。
政治主導の大前提には、何より『民意』があること。
その点を、新政権には強く望みたいのですが、皆さんはいかがでしょうか。